「うちの家計、けっこう厳しいんだけど、分かる?」
ある日、夫にそう切り出しました。返ってきたのは、こんな言葉でした。

そう言われても。そんな無駄遣いしてないし

子ども3人いるし、しかたなくない?どこの家庭もそんなもんじゃない?

どーしろって言うの?
怒っているわけでもないんです。ただ、話が前に進まない。

こんにちは。中高生の男の子2人と、小学生の女の子を育てている、40代のとっこです。
今日は、夫を家計の話に巻き込むまでの話を書きます。きれいな話ではありません。けんかもしました。
「好きにやっていいよ」は、協力ではなかった
私はこう言いました。
「そうじゃなくて。これからどうしていくかを、一緒に話したり、協力してほしい」

何にも文句は言わないから、やりたいようにやったらいいよ。俺はね、料理して、洗濯して、大変なのよ。
——これ、拒否されたわけじゃないんですよね。むしろ任せてくれている。
しかも夫の言い分にも、ちゃんと筋があります。
わが家の料理担当は夫です。
洗濯もします。
何もしていない人ではありません。むしろ、結構家のことしてくれてる。

でも、私が欲しかったのは「任されること」じゃなかったんです。一緒に考えてほしかっただけで。
夫は「自由にしていいよ」と言い、妻は「一緒に考えてほしい」と思っている。
どちらも悪くないのに、話がかみ合いませんでした。
そもそも、ローンへの考え方が違いました
話しているうちに、もうひとつ分かったことがあります。
夫は、ローンを組むことに抵抗がない人でした。
「住宅ローンもあるし。家族がいて、車をポンと現金で買える人のほうが少なくない?」
——夫が特別に浪費家だったわけでも、感覚がずれていたわけでもありません。
ただ、この記事を書くにあたって調べてみたら、思っていたのと少し違いました。
新車を買った人への調査(2025年12月・1,076人)では、年収500万円未満の層でも支払い方法はこうなっています。
- 現金一括 … 44.6%
- 銀行のローン … 22.8%
- ディーラーのローン … 23.0%(車屋さんの窓口で、その場で組むローンのこと)
現金一括がいちばん多い。でもローンを合わせると45.8%で、ほぼ同じくらいなんですよね。

つまり、夫の感覚も私の感覚も、どちらも極端に外れてはいなかったということでした。
ちなみに同じ調査では、年収が上がるほど現金一括の割合が増えるという結果も出ています。「どちらが正しい」ではなく「その家の状況による」ということなのだと思います。
ただ、私はローンを減らしたかった。
これはたぶん、育ってきた家が関係しています。
私の母は、「ローンはしない」が基本の人でした。車も、ローンでは買いません。
ただ——私の両親は、家を建てていません。だから大きな住宅ローンがそもそもなかった。条件が違うんですよね。
ブランド物に興味があるわけでも、贅沢をする親でもありませんでした。
ただ、「借りない」という一点だけは徹底していた母です。

だから私は「ローンはなるべく避けるもの」だと思って育ちました。でもそれは、私が正しいという話ではなくて、そういう家で育ったというだけなんですよね。
つまり、こういうことだったんだと思います。
- 夫にとって:車はローンで買うのが当たり前。悪いことでも何でもない
- 私にとって:ローンは、なるべく避けたいもの
どちらも、その人の中では自然なことでした。浪費でも、けちでもありません。ただの認識の違いです。
でもこの違いに気づかないまま「協力して」と言っても、話が進むわけがないんですよね。
まず、口座を減らすところから始まりました
そのころ、私は自分の口座の整理を終えたところでした。次は夫の番です。
夫も地方銀行の口座をいくつも持っていました。
そして地銀の解約は窓口。つまり平日に、仕事を休んで行かないといけません。
面倒なことが嫌いな夫にとって、これは超ーーーーめんどくさい作業でした。
優しくお願いすると、快く返事はしてくれます
最初は、もちろん優しくお願いしました。

うん、また時間がある時にやっとくね
いい返事。でも——動かないんです。
「時間、あったよね?」と思うタイミングで聞いてみます。

あれ、どうなった?

あ、ごめん。忘れてた。やっとくね
やってない・・・。
分かってるんです。優しく言えば相手は気分がいいし、誰だって優しく言われたい。
私だって、優しく言いたいんですヨ。
でも、私が機嫌を悪くすると動くんです
これも、長年の付き合いで分かっていることでした。
優しく言っても動かない。機嫌を悪くすると動く。
正直、いい方法だとは思っていません。でもそのときは、もう限界でした。
「いつになったらやるんですかねえ。優しく何回言うても動かん。私がこんなに家のこと考えてるのに、ローンがあるのはあんたなんで!」
けんかになりました。

褒められた言い方じゃないのは、自分がいちばん分かっています。
話す時間を、変えました
けんかのあと、落ち着いてからもう一度話しました。ただし、いつもと違う条件でです。
子どもが寝たあとの夜ではなく、ふたりで一緒に休みを取って、昼間に話しました。


夜って、お互いもう疲れてるんですよね。それで何度も失敗していました。
これは、あとから振り返るといちばん効いた工夫だったかもしれません。
そして、夫をひたすら持ち上げました
昼間の話し合いで、私はこう言いました。
- 家族で旅行に行きたい(夫は旅行が好きです)
- みんなに好きなものを食べさせてあげたい
- 車も、いつか新車で買ってあげたい
- 夫の貯金も増やしたい
- お小遣いには口出ししないから
作戦です。でも、ぜんぶ本心でもあります。
私は夫を言いくるめたかったわけじゃなくて、この5つを本当に叶えたいから、家計を整えたかったんです。

順番が逆だったんですよね。「厳しいから協力して」より、「これがしたいから協力して」のほうが伝わりました。
夫は、動いてくれました。
見えるようになったら、夫が変わりました
口座を整理して、家計簿アプリに夫の口座もつなぎました。夫にも、夫婦の資産が見えるようになりました。
そのときの夫の反応は、こうです。
「・・・これは。こんなに・・・!?え・・・。なんとかしないといけないね。」
あんなに「どこの家庭もそんなもんじゃない?」と言っていた人が、です。
そして、通帳のマイナスが少しずつ減っていくのが見えるようになると——
「おお✨増えてる✨️」


お金が増えるのは、やっぱり嬉しいみたいです。かわいい。
もともと、夫の口座にはマイナスで使える枠がついていて、毎月そこそこ使っている状態でした。その話は、こちらに書いています。→ 共働きなのにお金が貯まらない。家計を見直して最初にやった8つ
分かったこと
夫は、家計に興味がなかったわけではありませんでした。
ただ、見えていなかっただけです。
見えないものには、協力のしようがありません。「協力して」と言われても、何をどうすればいいのか分からない。だから「好きにやっていいよ」になる。
順番は、こうだったんだと思います。
- まず、「数字」で見える化する
- そのうえで、こうしたいという話をする
- 説得は、たぶんそのあと
まとめ
優しく頼んでも動かなくて、けんかもしました。そこは、まったくきれいじゃありません。
でも、夜に話すのをやめて、昼間に話したこと。「厳しいから」ではなく「これがしたいから」と言ったこと。この2つは、変えてよかったと思っています。
夫が家計の話に乗ってくれなくて困っている方がいたら。うちも、そこからでした。
あわせて読みたい
※新車の支払い方法の割合は、株式会社クルカの調査(2025年12月4〜5日実施/直近3年以内に新車を購入し購入の意思決定に関わった1,076人/プレスリリース)より。2026年8月25日に確認しました。調査によって数字は変わります。あくまで参考としてご覧ください。

